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亜紀は起きたみたいで…なんだかモソモソしていた…
そして、少したつとベッドから抜け出した…
(トイレかなぁ…)
と、思ったシンだったが…
微かに聞こえてくる声…
「“うっ……う…ひっく”」
(泣いてる!!)
シンは、ビックリで声のする方へ急いだ…
洗面所の明かりがついている…
洗面所の扉は少しあいていた…
ドアのぶに手をかけた、亜紀を、今すぐにでも抱き締めたかった、でも…次の言葉に動きがとまった…
「せんせぇ…ともっ…と…いっしょ…に…い…たい…のに…」
その時にシンは、亜紀が自分の事で泣いてるんだと分かった…。
どうして…
なんで…
シンは、動けなかった…亜紀を抱き締めにいけなかった…
(俺のせい…?)
シンの胸はいっきに苦しくなっていく…。
洗面所からは、ずっと亜紀の泣いてる声が聞こえる…
泣いてる声が聞こえるのに…
シンは、くるぶしを返しベッドに戻った…
(俺のせいだ…やっぱり亜紀は苦しんでたんだなぁ…必死にかくして…
ごめんな…)
ベッドに入ると…
亜紀の温もりが、少し残ってた…
手を当てる事しかできない…
抱き締める事ができない…
本当は、亜紀を抱きしめたかった…
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