11人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
(ダメだな俺…。)
準備の時、特別授業の時ですら、ふと考えてしまう…。
そして、今日も特別授業があった。
3年6人と2年5人、1年4人と、前より生徒の人数は増えていた。
学年ごとに、プリント問題を配る…レベルに合わせてつくってあるから生徒はその問題を解いて、解けないところは聞いてくる。
そして、授業が終わった。
(亜紀、足はもう大丈夫なのか…)
本当、亜紀の事ばかりが頭の中にあって…。
「細川先生??」
と名前を呼ばれて我に返る。
シンを呼んだのは、安藤あずさだった。
「先生何考えていたんですか?」
なんて聞かれた。
「ちょっとな。」
といい教室を見渡すと、教室には安藤とシンの2人きりだった。
みんな帰って安藤だけ残っていたのだ…。
「先生って、亜紀と最近どうなんですか?」
と安藤は聞いてくる。
シンは教科書を整えながら。
「まぁ…、別れたけど。そういえば最近はあんまり話しとかしてないな。まだ生徒だから、今は距離を置いてるかな。」
と答えた。
「そうなんですか。なんか最近の亜紀…無理してるように見えるんですよね。」
という安藤の顔は、友達を想う顔だった。
最初のコメントを投稿しよう!