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俺は…間に合わなかった…。
亜紀の家の前には、警察に救急車…、それを見ている野次馬の姿だった。
シンはそのまま道に車をとめ、亜紀の家に走った。
警察が何かしていて、野次馬のおばさんたちが何か話していた。
亜紀の姿は見えない…。
「あの、何があったんですか?」
近くのおばさんに聞いていた。
すると、そのおばさんは口を開く。
「なんか、この家の女の子が酷い目にあったみたいよ。暴行を受けたって。」
…。
〃ピーポーピーポー〃
停まっていた救急車が走り出した。シンはその場にいた警官に救急車の行き場所を聞き、車に飛び乗りその病院へ急いだ。
(亜紀!!)
俺は間に合わなかった…。
亜紀を守れなかった。
病院までの道…ほとんど覚えていない。
無我夢中だった。
病院に着き車を適当に放置すると、シンは走っていた。
「すみません、今救急車で運ばれてきた女の子は何処ですか??」
受付けの女の人の説明をきき、シンは急いでその場所に向かった。
そこには、女性一人と男の子がソファーに座っていた。
カーテンの向こうの部屋からは、慌ただしい声が聞こえた。
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