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シンは仕方なく、また椅子に腰掛けた。
すると、さっき亜紀の両親が入っていった個室の扉が開き、父親だけが個室から出てきた。
そして、何故かシンの隣りに腰掛けてきた。
「さっきはありがとう。」
と頭を下げてくる。
「いいえ。」
そう言うと、父親はいきなり真剣な顔になり。
「亜紀とはどういう関係なんですか??」
と聞いてきた。
「私は、細川 心といいます。亜紀さんの高校の。」
そういいかけた時だった、父親はシンの言葉を遮った。
「高校の先生なのは、わかりました。それ以外にです。」
と…そう聞いてくる。何かを知っている、と言うような父親の顔。シンは返す言葉が見つからなかった。
すると父親は、
「先生と生徒って関係だけじゃないですよね。私、見たんですよ。貴方と亜紀が夜中に会っているのを……。」
そう言われ…シンは亜紀との関係が知られていると悟った。そして、
「私は、亜紀さんの事が好きです。」
そう言っていた。
「…。」
そして沈黙が流れた…。
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