*…愛しい…* #2

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(新垣と別れた…。) そう相沢からの言葉に…シンは確信してしまう…。 相沢は亜紀が好きなんだと…。 (新垣とまで別れて…お前はどうしたいんだ…??) スヤスヤ眠る相沢を見てシンは、お酒を口に進めた。 静かな部屋で…。 シンはお酒をゴクゴク飲んでいた。 亜紀…。 相沢…。 交互に頭の中に現われる2人…。 どちらも…手放したくない。 (俺は欲張りなのか…。) 相沢はシンにとって掛け替えのない友達…。 親友…。 亜紀はシンにとって掛け替えのない大切な人…。 愛しい人…。 もしこの2人を一気に失ってしまったら…。 (俺は…どうなってしまうんだろう…。もう…何も失いたくない…。) 幼い時の記憶が頭の中を駆け巡る…。 “シン!!お兄ちゃんなんだから、優に貸してあげなさい。” “やだよ…これ僕のだもん。” 優しい母親の微笑みを…未だに忘れた事はない。 “シンはお兄ちゃんで強いから、優に貸してあげれるよね?” “……………う…ん” シンの玩具が欲しいと泣きじゃくる優…。 “シンは偉いね!” “はい、優!” 優は玩具を受け取ると。 “ありがとうお兄ちゃん。” と笑顔を向けた。
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