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そう言い父親はシンの背中をポンと叩いた。
“やったぁ~~”
と喜びシンは優と一緒に準備しはじめた。
“もうお父さん、休まなくて大丈夫なの?昨日遅かったのに…”
“子供の為なら頑張れるさ”
そんな両親の言葉も幼い2人の耳には入ってなかった。
シンと優は着替え車に飛び乗る。
“なんでいきなり動物園にいくの?”
優の言葉にシンは、
“僕がお願いしたんだ。”
と笑顔を向けた。
でも、この事が…家族を引き離す原因になった…。
頭の中を支配する記憶…。
思い出したくなくても…。
次々とシンの頭に浮かぶ記憶…。
シンは俯き…グラスを強く握り締めていた…。
“やったぁ~動物園!!”
“動物園!!”
と後部座席に座っているシンと優は、はしゃいでいた。
車から見ていた景色…動物園までの道…。
鮮明に思い出す…あの日の記憶…。
““ぞぉ~さんぞぉ~さんお鼻が長いのねぇ~そぉ~よ母さんも、長いのよぉ~。””
優と2人で熱唱していたんだ…。
すると、強い衝撃とともに…そこから記憶がプツリと切れた。
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