*…愛しい…* #2

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そう言い父親はシンの背中をポンと叩いた。 “やったぁ~~” と喜びシンは優と一緒に準備しはじめた。 “もうお父さん、休まなくて大丈夫なの?昨日遅かったのに…” “子供の為なら頑張れるさ” そんな両親の言葉も幼い2人の耳には入ってなかった。 シンと優は着替え車に飛び乗る。 “なんでいきなり動物園にいくの?” 優の言葉にシンは、 “僕がお願いしたんだ。” と笑顔を向けた。 でも、この事が…家族を引き離す原因になった…。 頭の中を支配する記憶…。 思い出したくなくても…。 次々とシンの頭に浮かぶ記憶…。 シンは俯き…グラスを強く握り締めていた…。 “やったぁ~動物園!!” “動物園!!” と後部座席に座っているシンと優は、はしゃいでいた。 車から見ていた景色…動物園までの道…。 鮮明に思い出す…あの日の記憶…。 ““ぞぉ~さんぞぉ~さんお鼻が長いのねぇ~そぉ~よ母さんも、長いのよぉ~。”” 優と2人で熱唱していたんだ…。 すると、強い衝撃とともに…そこから記憶がプツリと切れた。
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