*…愛しくて…*

4/28
前へ
/35ページ
次へ
電話とメールを、たまにするだけの関係…。 父親と約束をした事は亜紀に言える訳もなく…。 亜紀は何も知らないまま…シンに避けられていく。 電話が終わった後…シンは空を見上げていた…。 本当なら今すぐに会って抱き締めたかった。 でも、それは出来ない。 胸が苦しかった。 ―――――――――――― ―――――――― ―――始業式――― 2学期の始まりだった。 この日はスーツに身をつつみ、早めに家を出た。 久し振りに亜紀の姿を見る事ができる。 と嬉しかった。 でもこうやって…学校で会うことが嬉しかったシンは、それで悩まされる事になる。 “近くに居るのに…遠く感じる” そう亜紀がいった言葉を、シンは身を持って体験する…。 それがどんなに辛い事で過酷なのか…。 シンはまだ知らなかった。 *
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加