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自分に言い聞かせながら、授業を進ませ、授業が終わるとすぐにシンは教室からでた。
そして職員トイレに向かった。
個室に入り…便器に蓋をして座った。
(亜紀の父親と約束したのに…俺は…)
今にも崩れて行きそうな決心。
(亜紀のため…亜紀のため…)
何度もそう呟いて、職員室に戻った。ふと目に入る相沢の姿…。
なんだか考える事がいっぱいで…自分の席に行くと教科書を放置して、コーヒーを取りにいき、ゴクゴクと喉を通らせた。
そして、タバコを取ると喫煙室に向かった。
喫煙室には誰の姿もなかった、3時限目はフリーだったため、シンはしばらく喫煙室にいた。
「ふぅぅうぅ」
と漂って消える白い煙り。
(はぁぁあ、亜紀に癒されたい)
また考えてしまう…考えないでおこうとしても頭を支配する亜紀…。
全てが愛しくて。
(亜紀のためだ…頑張れ俺!!)
と自分に言い聞かせた後、タバコを灰皿に押し付けた。
ここで強くならなきゃいけないと言い聞かせ。
(よしっ!!)
とシンは気合いを入れ職員室に戻った。
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