*…愛しくて…*

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「工藤、これは亜紀と俺の為なんだ…。今は、一緒にいたらダメなんだよ。」 そう答えた。 電話の後ろからは、鼻のすする音が聞こえていた。 (やっぱり泣いてるよな…) すぐに亜紀だとわかる。 “でも…。” と戸惑っているような工藤。 「亜紀の友達なら、亜紀に幸せになって欲しいなら、かわらないでくれ。」 …。 亜紀のため…そういいがち…。本当は自分のため。 「工藤?亜紀に“ずっと好きだから”と伝えてくれ。」 そうシンはいった。 すると工藤は、少し黙ったあと。 “わかりました…” とポツリと答えた。 「ありがとう。」 そういうと、シンは電話を切った。 “わかりました”と答えた工藤に、感謝していた。 遠くに目をむける…遠くの空に…。 この空は何処まで続いているのか…。 君と遠くにいけたらいいのに…。 何も縛る事のない場所へ…。 *
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