*…関係…* #2

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病室の前…静かにシンは扉を開いた。 亜紀はベッドにいて、悠木くんと言う男の子に抱き付いて泣いていた。 「亜紀??」 愛しい人の名前…何度呼んでも足りない…。 「先生…。」 と、シンに気付いた亜紀は悠木くんをゆっくり放し…。 「この子が悠木!私の弟!」 と、泣きながら笑顔でシンに紹介してきた。 「そっか。」 と、シンは悠木くんに近付き頭を撫でる、そして、視線を合わせると。 「悠木くん、お父さんが呼んでたから、行っておいで!!」 と悠木くんを病室から出した。亜紀は赤い目でシンを見てくる。 「大丈夫か?」 と、シンが亜紀に聞くと。 一生懸命笑いながら、 「だいじょう…ぶじゃ…ないぃ。」 といい…泣き出した。 そんな亜紀を、シンは優しく抱き締めて…頭を撫でた。 「せんぜぇ~。」 と胸に顔をうずめてないている亜紀。 今にも崩れてしまいそうで…壊れてしまいそうで…。 「亜紀、頑張ったな。」 と声を掛け抱き締める事しかできなかった。 「間に合わなくてごめんな。」 首を横に振る亜紀…。 シンは抱き締める腕に力が入っていた。 (無事で良かった…。)
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