*…愛しくて…*

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「俺…今日亜紀を突き放したんだよ。 亜紀を苦しめたくない、だから…もう2人で会えないと言ったんだ。 でも、亜紀を抱き締めたくて触れたくてたまらないんだ…。」 シンは俯いた。 「それで俺は…亜紀に冷たくする事でしか、自分の気持ちをおさえられない…。」 相沢は黙って聞いていた。 「電話を取るのでさえ…苦しい。会いたいと言ってしまいそうで…。電話を取れないんだ。」 すると相沢は、 「お前…木下の事、凄く考えてるんだな。俺にはお前みたいな行動は取れないよ。」 という。 ふと相沢を見ると、相沢はテーブルの一点を見ていたが。 「頑張れよ!俺が力になるから!なんでも言えよな!!」 とシンを見て笑った。 相沢の顔が一瞬…辛そうになったのを、シンは見逃さなかった。 「相沢、お前……。」 「まったく世話が焼けるよ。シンちゃんは!!協力する変わりに、ビールくれ!」 と相沢は言ってくる。 「その前にお前の話し。」 とシンは言ったが、 「俺の話し??あぁぁあ!体育の授業の事だよ!その前にビール!」 と右手をだしてくる。 (相沢……。)
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