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「早く!!」
相沢の声に、シンはキッチンに向かった…。
(俺…最低だ……)
相沢は亜紀の事を好きだと言ってこなかった。
分かっていた…相沢がこんな行動を取るという事。
(お前にも、亜紀だけはゆずりたくない…。)
シンは冷蔵庫からビールを2つだした。
そして、ソファーに戻った。
「ほら。」
とシンが言うと、相沢はビールを受け取るとすぐに開けて、テレビを見ながら口に運んだ。
「あははは。」
とテレビを見て笑う相沢。
今どんな気持ちで相沢は笑っているのか。
シンの気持ちは複雑で…ビールをあけると、一気に飲み干していた。
(相沢ごめん…。俺はそんなお前が羨ましい。俺はお前みたいになれない。お前みたいに優しくなれない、自分の気持ちをおさえきれない。
やっぱり俺は…お前が羨ましくて……。
お前の存在が…怖い。)
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