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この時、シンの心には強い決心があった。
もう…亜紀に会わない。卒業するまでは、遠くから亜紀を見守ろうと。
病室から出るとナースステーションの前に家族の姿があった。
シンが病室から出て来た事に気付いた父親は、シンの元に歩いてくる。
母親と悠木くんは、遠くからシンたちを見ていた。
「亜紀は?」
と聞いてくる父親…。
「今…寝た所です。」
と父親に言い、頭を下げた。
「会わせてくれて、ありがとうございます。」
と、すると父親は。
「いや…いいんだ…。」
と答えた。
「亜紀の為に…お願いは聞いてくれるんだよね?」
の父親の言葉に…シンは深く頷いた。
「君を信用している…。だから裏切ったりしないでくれ。
亜紀との関係がバレたら…苦しむのは亜紀だけじゃない。
君も苦しむんだから。
今は、離れていなさい。」
父親の真剣な目。
「連絡を一切取ってはいけないと言う訳ではない。
卒業するまでは、2人で会ったり、関係を持つ事は、私は許さない。
分かってるよね?」
父親は、確かめるようにシンの顔を覗き込む。
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