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*…突き放す…* #2
放送室につき、シンは機械の前に腰掛けて、亜紀たちがくるのを待っていた。
すると、しばらくして扉が開いた。
〃カチャ〃
と放送室に来たのは、亜紀1人だった……。
(なんで1人なんだ……)
「木下……? 加藤は??」
と、シンは亜紀から目をそらし聞いていた。
(加藤は今日学校きてたのに)
とシンは思い機械を見つめた。亜紀を見ている事が出来なかった。
「るいは……来ません」
亜紀はそう言った。
「何かあったのか?」
と普通を装うシン。
シンの心の中は、なんだか複雑だった。
近くに亜紀がいる……でも、抱き締めちゃいけない。
(そんな悲しい顔して、俺を見るなよ)
「私が……先生と2人きりになりたくて……お願いしたんです。」
亜紀の言葉。
シンには亜紀の気持ちは分かっていた。
でも、今は……まだ教師と生徒。
(亜紀……)
「約束しただろ? お願いだ……困らせないでくれ……」
シンはそう言ったが、本当は今すぐにでも、抱き締めたかった。
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