*…告白…*

6/7
前へ
/32ページ
次へ
止めてくれると、信じている。 だから……。 「亜紀には、今は言えない」 その言葉に、相沢の表情が曇った。 「亜紀には内緒にしていてくれ……」 シンの言葉に、相沢は腕を組みシンを見ると、また眉間に皺を寄せて。 「本当にそれでいいのか?」 と言ってきた。シンは静かに頷く。 「お前が居ない間、俺が木下を奪っても、お前は何もいわないよな?」 相沢は一体、何を考えているのか。 「俺は木下が寂しそうにしていたら、慰めてあげて。心に隙ができたら入り込むぞ。 それでもいいんだな?」 その時、シンの心臓は大きく鼓動を打った。 (……) 相沢がなんだか怖くて、本当に亜紀を取られてしまいそうに感じた。 「俺は亜紀を、信じてるから」 そう言ったものの、相沢の存在が怖い。 「なら、俺はお前に協力する。木下には赴任の話しをいわないよ」 と相沢は言った後、ビールを飲んで缶を手にもったまま。 「本当にいいんだよな……?」 と聞いてきた。相沢の目は真剣で、 「……」 シンは、何も言えなかった。 (なぁ……奪わないでくれよ)
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加