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「ちょっと、赴任の事について話したい事があってね」
そう言うと校長は、いつも、お世話をしている松田という50代の男を部屋からだした。
2人きりなった校長室。
「まぁ座って」
とソファに座るように促されて、シンはソファに腰掛けた。
校長も移動してきて、向かい側のソファに座った。
「まぁ……コーヒーを飲みながら話しましょう」
とテーブルにもう既に用意されていたコーヒーを見て、松田は最初から部屋を出されるのを察知していて、準備していたんだと分かり。
(さすが……手伝いさんだな)
と、思いながらコーヒーを口に運んだ。
「それで、話しとは?」
と、シンが口を開くと校長はコーヒーを一口飲んだ後。
「貴方、2月の下旬にすぐに沖縄に行ってちょうだい、本当は学期が終わってからだったんだけど……」
と言ってきた。
突然の言葉に、シンは黙って校長を見ていた。
すると、
「貴方達のためよ」
と、何かを知っている、というような目でシンを見た。
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