19人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺……達」
俺以外に誰の事をいっているのか、考えている途中。
体の血の気が引いた……。
(亜紀……)
もしかしたら、亜紀の事じゃないかと。
校長は煙草に火をつけると。
「木下 亜紀さん」
そう言い煙草の煙をはきだした。
シンの心臓が大きく鼓動を打った。
(なんで……)
「貴方も教師という職業を失いたくないでしょ?」
という校長に、シンは何も答えられず黙っていた。
「まぁ、貴方が動揺するのは、わかるわ。
なんで、私が知っているのか不思議でしょ」
と言ってくる校長は眼鏡をくいっと上げると。
「木下 亜紀さんの父親、利樹(としき)さんとは、知り合いなの」
と校長は話した。
「最初は知らなかったわ、亜紀さんと貴方の関係。でも、利樹さんが貴方の事を聞いてくるから、なんで貴方の事をそんなに聞いてくるのか、不思議でね」
校長はコーヒーを一口飲むと、また話しをつづけた。
「なんで、貴方の事ばかり聞いてくるのか、問詰めたんだけど、最初は言わなかった」
そう言った。
最初のコメントを投稿しよう!