19人が本棚に入れています
本棚に追加
「ほらっ早く答えて」
と催促されて、シンは。
「どこと言われましても……全部じゃないんですか?」
と言っていた。その言葉を聞いて校長は。
「上手くかわしたわね」
とシンを少しにらみ付けた。
「まぁいいわ。いつかは詳しくその内容を聞くから」
と校長は言うと。
「私に言わないと、クビにするからね」
とシンを見た。
(おいおい……冗談ならきつ過ぎる)
とシンは苦笑い。
「覚悟しなさいよね」
と校長は言うと、もう戻っていいとシンを職員室へ帰した。
自分のデスクでパソコンを開きプリントを作ろうとしていると、
「細川……校長なんだって? あの話しか?」
と相沢が聞いてきた。
「まぁそんなとこ」
と答えると、相沢は。
「俺、まじ嫌なんだけど」
とボソッと呟いて、フラフラと職員室からでていった。
(大丈夫かアイツ?)
シンだって相沢と離れるのは寂しかった。たった一人の親友……仲がいい分、いつもいるのが当たり前だった相沢。
(アイツが見れなくなるのも、寂しいな……)
とシンはパソコンを叩いた。
最初のコメントを投稿しよう!