*…赴任…*

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―――――――― 亜紀へ 亜紀、亜紀が手紙を読んでる時、多分、俺は飛行機の中かな……。 亜紀に赴任の話ししてなかったよな。 ごめんな。 でも、亜紀に言えなかった。 言ったら俺は、多分お前と離れられなかった。 お前に会わずにいったのも、同じ理由だ。 俺はきっとお前と一緒にいたいと、赴任しなかった。 でも、今は離れてる方がいいんだよな。 やっぱり、俺とお前は先生と生徒だから。 なぁ亜紀。 俺がメールや電話をしなかったのには、理由があるんだ。 それはな、俺はお前にメールをする度、電話をする度に、お前に会いたかった。 それが苦しかった…。 会いたいとすぐに口にだしてしまうから、電話できなかったんだ。ごめんな。 あと1年、はっきり長いよな。 信じて待っててくれよ。 俺も頑張るからさ。 いつも不安にさせてごめんな。 亜紀、俺は。 世界で一番。 亜紀が大好きだ。 ―――――――― こんな照れくさい文章がかけるのは、俺がお前に惚れているという証。 普通なら恥ずかしくてできないよ。 君はこの手紙を、どんな顔で読むのだろうか……。 何を思って、読むのだろうか……。
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