*…碇…* #2

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 亜紀に電話をかけてみた。  なんと返事をしていいか分らなかったからだ。  だが、受話器には呼び出し音だけが響いて、君が出てくれる事はなかった。 「はぁ……」 (亜紀……)  いますぐに君の所へいけるのなら、すぐに行って話したい。  それが出来ればいいのに……。  それから、時間が過ぎるのが遅かった。授業もなんだか長く感じて、早く昼休みがこないかと、シンは時計ばかりをみていた。  ゆっくり、話せる時間が欲しかったんだ……。  夜かければ良い事なのかもしれない、だけど、今亜紀がどんな気持ちでいるのかと考えると……早く話したかった。 ――そして、昼休み。  シンは屋上にきていた。携帯に亜紀の名前を表示して、亜紀が出てくれるようにと願いながら、発信ボタンを押した。
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