*…碇…* #2

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 どうして彼女は、生徒なんだろうか……。 どうして俺たちは、出会ったのだろうか……そんな事を考えていると、シンはいつの間にか眠りに落ちていた。 ――目が覚めるといつもと変わらない朝……。  昨日みた夢の事を思い出しながら、シンは仕事に行く支度をしていた。  早めに家を出る。少し気分転換にドライブをすることにした。  沖縄の空は青く澄んでいて、それにまけないくらいに、海も綺麗な青色だった。  カバンにしまった携帯が、この時なっていた事に、シンは全然気がつかない。  遠くの景色を見ながら、シンはアクセルを踏んだ。  学校に着くと、早い時間だからか、まだあまり人はきていない。  自分の席について、カバンから携帯を取り出すと、着信を知らせるランプが光っていた。 (電話か?)  見てみると、メール受信の文字。シンはすぐに開いた。 ――――――――――――― 件名: 本文:先生おはよう。今日も頑張るね! 夜、先生の声聞きたいから電話するね。 ―――――――――――――  相手は亜紀だ。  メールを見た瞬間、嬉しさが込み上げたが、それはすぐに複雑な気持ちへと変化した。昨日の夢が原因だ。 ――――――――――――― 件名:おはよう。 本文:俺も声が聞きたい。 夜楽しみにしてるな。 ―――――――――――――  いつも通りを演じる。ずっと亜紀と離れたくないから……手放したくないから。  結局俺は……自分の幸せが欲しい。  気持ちを誤魔化すように、メールを送信する。
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