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(早く終わらないか……)
こういう時に限って終わるのが遅いのは、シンをまるで邪魔しているようだった。
「では、これで朝礼を終わります。各クラスに向かってください」
これでやっと開放されると思った時だ、
「あっ、細川先生はちょっと私のところにきてくれるかな?」
国語担当の先生に呼ばれた。
(まじ……)
心の中で叫んだものの、断る事は出来なくて、シンはその先生の元へ向かった。
そして、授業の事で少し話しをしたあと開放された。
(早く亜紀に連絡しないと)
携帯をもった時には、1限目が始まる2分前で結局連絡できないまま……授業に向かわないといけない時間になっていた。
(亜紀も相沢みたいにおこるだろうな……)
親友の相沢でさえ、あの怒りっぷりだった。となると亜紀は……。亜紀もあまり良い気持ちではないだろう、そんな事を考えながら、シンは自分の授業があるクラスに向かっていた。
メールを何度か打とうと試みたが、そんな時間はなかった。
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