*…碇…* #2

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 そして、すぐ亜紀に電話をかけようと携帯を握ったが。なんと、話したらいいのか、良くわからなかった。  そんな時、携帯がなった、相手は相沢で。 「もしもし」  電話に出ると、相沢は優の携帯番号を教えてくれた。 「サンキューな」  電話を切ると、亜紀に連絡を入れる前に優に電話をかけた。 「もしもし……」  電話の向こうは、シンが知っている優の声ではなかった。 「もしもし、シンだけど……」 久し振りに会話をする兄弟。 「あぁ……」  素っ気無い返事に、シンはなんだか申し訳ない気持ちになった。ずっと連絡を取らなかった事、取れなかった事。  優が養子に行ってから、シンは連絡先を教えて貰えず。もう会わないで欲しいと言われていた。  でも、実の兄弟にはやっぱり会いたくて、話したかった。 「元気か?」 「まぁ」 「まさか、優も英語の先生だったとはな」  すると優は、 「悪いか? たまたまだろ!」  とまたそっけなく返してくる。 「そうだな……」
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