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優に電話をかけると、すぐに通話中になった。
「もしもし、優か?」
「ん? なに?」
「優さ……今何処に住んでるんだ?」
いきなり質問を投げ掛けたシンに、優は。
「もしかして、電話したのか?」
「あぁ」
シンの言葉の後には、少しの沈黙が流れた。すると、優からは信じられない言葉を言われる。
「なんで連絡したんだ? シンは連絡を取ったらいけないんじゃないのか? 俺の今の親とも、俺とも……」
シンは優の言葉を聞いて、固まってしまった、なんで連絡を取ったらいけない事を知っているのかと。
「言っとくけど、俺が知らないとでも思った?」
そう、優は全部知っていたんだ。優の里親にシンが連絡を取らないで欲しいと言われていた事を。
「でも、驚いたよ。相沢にさ、シンが携帯番号を教えて欲しいって言ってる、って聞いたとき。
もう俺の事なんて忘れてるって思ってたから」
全てを知っていた。
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