*…幸せ…* #3

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確実に、君に思いを告げたあの日から、その苦しみに囚われている。 亜紀……君も同じだろう。 「ごめん、今は優しく出来ない」 絡まる視線を解くかのように、シンは。 「ごめんな。またな」 亜紀の頭をポンっと叩くと、背を向けて玄関へと歩き出した。 これ以上……側にいる事は出来なかった。何故だろうか、目頭が熱くなってきた。 悲しい? 苦しい? 何故? 約束なんて破ってしまえば、この苦しみも消えるはずだろう? きっとそうだろう? 何故……涙が溢れてくる。 シンは早くこの場から、逃げ出したかった。 「せんせぇ……」 呼ばないで欲しい……。 靴を履いてシンはすぐに外へ出た。 その少し後に、扉が開く音がする亜紀が追いかけてきたのだ。 シンはすぐに車に乗ると、すぐエンジンをかけ車を走らせた。 「待って!!」 君の声が聞こえる……その瞬間涙が流れ出した。 どうして……。 車を追いかけてくる君が、バックミラーにうつる。アクセルを思い切り踏み込んだ もう、見たくない。 自分が泣いていることが、なんだかおかしかった。 何故泣いているのか、理由がはっきり分からなかったからだ。 胸が締め付けられるように痛い。ただそれだけ、何をおもって泣いているんだろうか……。 自分が壊れているんじゃないかと思った。
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