*…約束…* #2

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――翌日。  桜井に呼ばれて、シンは桜井の家へ来ていた。 「あらぁ~細川元気ないね」  ソファに向かい合って座る二人、桜井はコーヒーをすするシンをチラッと見ながらそう言った。 「いつも通り……」  とは言ったものの、確かに気持ちは沈んでいた。 「親友に会ったから、あっちに帰りたくなったとか?」  何を言うのも面倒臭かったので、シンは。 「まぁ」  とだけ答えた。 「さいですか」  そう桜井はコーヒーを飲むと、 「じゃあ気分転換に出かけない? パァーっと」  そう誘ったが、シンはそんな気分ではないのだろう、 「ん……今日はいい」  と少し考えて呟いた。もちろん亜紀との関係を、桜井には相談なんて出来ず。  それに、亜紀とはもう終わってしまった事……今更桜井に相談しても、虚しくなるだけで、無意味な事。  それに桜井がこの話しを受け入れてくれるかなんて分からない。軽蔑されるかもしれない、そんなリスクを今は負いたくない。  そんな事を考えていると、一気に喪失感が襲った。  亜紀は本当に離れていってしまったんだと。 「大丈夫か? 顔真っ青だけど」 「あぁ大丈夫。貧血かもしれない」  そう桜井に嘘を重ねていた。
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