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どうして君は自分を傷付けたのか、それが今でも分らない。
変わりに俺を傷付けてくれれば良かったのに。
君に似た人形が黒い車に乗せられ遠くなっていく……その時はじめて涙が流れた。耐えていた訳ではない涙が……君という存在が消えてしまったという事を実感して。
あれは君じゃないのに……。
君は何処に行ってしまった?
どうして君は、体と心を離してしまったの……。
心はどこにいった……?
分らない。
分らない。
分らない。
分かるのは、もう君が戻ってこないという事だけ……。
大切なものはもう……目に見えない。もう感じる事すら出来ない。
なのに、その日から君の存在が俺の中で益々、大きくなった。
今さら気付いても、もう遅いのに……。
俺はずっと、君と過ごす当たり前の日常に、いつの間にかボケていたのかもしれない。
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