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何故かというと、相沢は洋服屋に入るなり、女性物の洋服を見て自分に合わせていたのだ。
「相沢にあんな趣味があったなんて知らなかった……」
「シンが知らなかったなんて、今まで隠していたんじゃない?」
冷たい視線を投げる二人に相沢は気付いたのか、
「なんだよ!? 勘違いすんなよ! おふくろにプレゼント買うんだよ」
と照れている、
「お前の母親は何歳だよ!」
とシンは思わず突っ込みを入れていた。どうみてもギャル服だ、それを相沢の母親がつける……想像しただけで怖い。
もう自分たちも28歳だ……20歳で産んでいたとしても48……。
「おいおい冗談だろ?」
優の顔も引きつっていた。
「俺の母親は若いんだ!」
そんな相沢は放っておいて、優と二人缶コーヒーを買い外で飲んでいた。
「シンさ……今しあわせ?」
いきなりの優の質問に、なんでそんな事を聞くのかと尋ねると、幸せそうに見えないからと言われた。
「どうかな……」
なんと答えたらいいのか分からない。確かに幸せか? と聞かれても、胸をはって幸せだと言いきれない。
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