*…偽り…* #2

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 途中から抑えて飲んでいたシンの体からは、お酒は抜けていた。途中から烏龍茶を飲んでいた事を、きっと桜井は気づいていないだろう。  体に打ち付けるシャワーが、温かい。  真奈美にも連絡を入れておこうと思いながら、シンは風呂を上がった。  冷蔵庫にあった果物を軽く食べて、真奈美にメールを打つ。 『桜井は一応大丈夫そうだから、心配するな』  と短いメール。  少しでも気休めになればいいが。  それからまた桜井と合流した。シンが運転をし、桜井がナビをする。先ほど寄った花屋で、桜井は花を買っていた。  それで大体、何処に向かっているのかは、見当がついた。  駐車場とも言えない、空き地のような場所に車を停めて桜井の後についていく。  沢山のお墓の前を通り過ぎる。沖縄のお墓は、石造りの小さな家のようなものだっだ。  石に彫られた苗字を見て、シンはハッとした。
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