13人が本棚に入れています
本棚に追加
それから、雄也が待っていると言う公園にシンたちは来ていた。
亜紀にカバンと携帯を返したいと優に言ってきたらしい。シンにも何度か連絡がきていたが、シンは雄也の電話を無視していたのだ。
駐車場に停まり、車を降りた。すると、雄也が公園の中から駐車場へとやってきた。
思わず睨んでしまった自分は、大人気ないと思う。
「木下さん連れてきたよ」
優の声に、雄也は亜紀の近くまでくると、
「ごめん……」
といい、カバンと携帯を返していた。
亜紀は今、どういう気持ちなんだろうか……。
すると、
「ちょっと、2人で話してこい」
そう相沢が言って、2人は頷くと公園の中へと入っていった。
当然雄也と二人きりにはさせたくないという気持ちがあった。こんな事になったのも、全部雄也のしてしまった事。
だが、何も出来るはずがなく、居なくなった方をぼぅっと見つめていた。
「シン?」
「ん?」
優の呼び掛けに優の方を向くと、
「いや……ただ呼んだだけ」
そう言われた。
最初のコメントを投稿しよう!