*…変化…* #2

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「でも……そのうちその苦しみは消えるだろ……?」  優はクスっと笑うと、 「10代の頃の恋ってなかなか忘れられないものだよ。  純粋だからそうなるんだろうけど……」  シンは何も言えなかった。 「それから、シンは誰のために生きてるの? それが一番大事な事だと思うけど。今生きてるのは、誰の人生?」  もちろん自分自身の人生で……誰の為に生きるのかと聞かれて、ようやく自分の為に生きなきゃいけないんだと、強く思った。  優がこんな事まで考えていたことに、シンはビックリした。 「なんかお前のほうがお兄ちゃんみたいだな」 「今から交換してもいいけど」  思わず顔を見合わせて笑った二人。シンはなんだか心がスッキリしたような感覚で、優の言うとおりだと、空を見上げた。  さぁこれから、どうしようか……。 「おっかぁ~(おかえり)」  公園の駐車場、笑顔の相沢に迎えられた、その隣りには、雄也と話しが終わって戻ってきた亜紀の姿。雄也はいない。 「はい」  シンが袋を渡すと、相沢は嬉しそうに受け取り、 「おぉサンキューサンキュー」  と、さっそく袋から花火をだしていた。  そして、 「やりますかぁ~」  亜紀を見てにかっと笑う。そして4人で花火をする事になった。 空気を壊すのを気にしてか、雄也の事には、誰も触れることはなかった。
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