*…変化…* #2

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 パチパチと弾ける花火。花火の明かりで見える顔、はっきり見えたり、見えなかったりを繰り返す。  相沢ははしゃいで少し離れた所で、花火を振り回していた。 「相沢やめろ」  そうシンが注意するも、 「大丈夫だってぇ~、おまえらに当たらないようにしてるから」  と花火で丸をクルクルとかいていた。 「ガキだな」  そうシンが言うと、 「言ったな!」  いきなり花火を向けて追いかけてくる。 「危ないだろ!」  逃げるも、ニヤニヤと笑いながら追うのをやめない。  相沢らしい行動だ、シンは最初はちょっとイラッとしたものの、相沢はやっぱりムードメーカーなんだと、途中から追われるのを楽しんでいた。  気付いていたから……優と亜紀が、2人を見て笑っていることを。楽しそうに笑っている事に気付いていたから。嫌な顔して相沢に追いかけられ続けた。  でも、それは花火が消えるまでのほんの短い時間、消えそうになる花火から別の花火に引火していたが、それも3本で終わった。 「はしゃぎすぎ」  相沢から、消えた花火を奪う。 「こわぁ~い」  そう女々しく言う相沢に。 「キモッ」  と言いながらも、シンは満面の笑みだった。そして相沢も……。  相沢はどう心の整理をしたのたろうか? これからどうするのだろうか?  考えたが、それはもう自分の決意を曲げる事はないだろうと思った。  亜紀とたまに合う視線。  すぐにそらしてしまうけど……。もう自分の為に生きるって決めたから、正直になるって決めたから。  亜紀の気持ちを確かめたい……。
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