*…変化…* #2

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 花火も少なくなっていき、最後に残ったのは線香花火だった。  皆しゃがみこみ、丸く弾ける先をみている。 「なんかしみじみするなぁ~」  相沢の言葉に、みんなコクリと頷いていた。 「線香花火の玉が落ちないで燃え尽きると……願い事が叶うってしってるか? みんなでやろうぜ」  といきなり言い出した相沢は新しい線香花火をみんなに1本ずつ配った。  そんな話しは聞いた事がなかったが、なんだかロマンチックな話しだとシンは思った。また、相沢らしい。  いっせいに火をつける……。皆無言だった。  パチパチとはじける、小さいけれどとてもキレイな球。 「あっ落ちた」  最初に落ちたのは相沢の花火、コンクリートの上に、ポスッという音を残し消えた。  すると、相沢はいきなり亜紀にトンっとぶつかって。 「あ"っ」  亜紀のも、相沢のせいで落ちてしまった。 「うっしっし」  と笑う相沢に、 「ひどいぃ~」  といい、亜紀はむくれていると。 「1人だけ落ちたとか、嫌だろ~道連れじゃあ~」  そんな2人のやり取りに、なんだか心が和む。 (亜紀……俺の事をまだ好きでいて)  そう願いをかけた球は、綺麗な花を咲かせる。  沢山咲いて……最後まで咲き続けて。  そう願っているとシンと優の線香花火は最後まで燃え尽きた。 「双子の願いは叶うみたいだねぇ~」  と笑う相沢。  本当に叶ってくれたらいいのに……。
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