*…朧…* #2

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「ふぅ~ん、そっか」  君の声はやはり嘘をついている……こんなときに敏感な自分が嫌だ。さっきの元気のなさもこの事が原因なのか、きっと何かあったんだろう。 「もしかして、相沢と何かあった?」 「何もないですよ」  亜紀は嘘をつくとき、嘘だとバレないように気をつけているつもりだろうが、かえってそれが嘘だと教える。声が少し低くなるのは、亜紀の悪い所だ、  信じたくても、信じられない、だってバレバレなのだから。 「亜紀が言えないなら、相沢に聞くからいいや、言いにくい事なんだろ?」  胸がもやもやする。 「ん"~」  と唸る亜紀。相沢が関わっている事はこれで完璧に核心した。次第にイライラする気持ちを抑えるために、別の話題を探す。  このままじゃ、亜紀に何か言ってしまいそうだったからだ。  俺には言えない事? 俺は亜紀の何?  そう言った時点で、俺は終わってしまう。  だから別の話題を探す、そして見つけた。 「亜紀……あのさ、亜紀が沖縄に来てた時、亜紀が担当していたクラスの真奈美って子覚えてる?」  真奈美と約束をしていた事だ。 「真奈美さん? ……」  亜紀は一生懸命記憶を呼び出してるのだろう、少し黙った後。 「覚えてます覚えてます!」  そう声をはった。
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