*…朧…* #2

17/35

16人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「亜紀には癒されるよ……」  側にいたらきっとその癒しも倍増するだろう。好きだと言われたら、心は凄く綺麗になるだろう。 「亜紀……?」  黙ってしまったから、思わず名前を呼んだ。 「あっごめんなさい」 「どうした? 悩みごとか?」 「悩み事じゃないです。ただ先生に会いたいなぁって考えてただけです」  男でもキュンとしてしまう。 「俺も会いたいよ」  甘い言葉だった。  それから明るいだろう未来の話しをする、 「先生! 夜景見に行こうね」 「あぁ」 「海にも行こうね」 「あぁ」  こうやって約束をしたことを、全部かなえてやりたい。  もっと我が儘を言って欲しい、困るくらいに、もっと約束してほしい。  その約束があったら、まだ繋がっていられる。守りたい……約束も一緒に君自身も。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加