*…朧…* #2

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「俺も行きたいなぁ~視察」  向かいのソファに座っている桜井は、シンと真奈美を交互に見ながらそう呟いた。 「サクとは行きたくなぁ~い」  とシンの隣りで真奈美がいうと、二人はその後睨みあっていた。  シンの隣りに座る真奈美、最近なんだか色気づいてきたと感じるのは気のせいなのか、仕草が前より大人っぽくなり、唇もウルウルとグロスで輝いている。 「細川っ! さっきから何真奈美を見つめてんの?」  ただジッと見てしまっただけで見つめていた訳ではない。ってそれは見つめていたに入るのか、桜井を見るとこっちを睨んでいた。 「見つめてたか?」 「あぁ」 「えっ!? 細川先生、私の事見つめてたの!」  真奈美がそう嬉しそうに声をあげたから、桜井の表情がもっと険しくなる。 「いや、ちがくて」  シンは手の平を桜井にむけ、待てと促す。今にも飛び付いてきそうだったからだ。 「確かに真奈美を見ていたのは事実だ」 「えっ!?」 「おまっ」  シンはなんで見ていたのか、ちゃんと説明をした。
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