*…朧…* #2

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――それから数週間が過ぎ。 「細川にこんな早く会えるなんて俺、幸せぇ~」  視察にきたシンと沖縄の生徒や教師はホテルに着いた。そのすぐ後、相沢がホテルへとやってきたのだ。  夕方に着いたため、この日はホテルに待機となっていたが、他の教師の許可を取り、シンだけ外出する事になった。   「今日は手伝って欲しい事があっから。お願いね、シンちゃん」  相沢のスポーツカーに乗り込むと低いエンジン音が響き、走り出した。   「手伝って欲しい事ってなんだよ」 「着いてからのお楽しみ」  シンは眉間に皺を寄せ、相沢を怪しく睨んだが、ニコニコと笑うばかりで結局は教えてくれなかった。  そして、20分程走っただろうか、着いたのは知らないマンションの前。 「どうしたんだ? お前ここに知り合いでもいるのか?」  白を貴重としたその建物は、入り口へと10段ほどの階段が続いている。 「いんや、俺ここに今日引っ越したんだよねぇ~。7階」  そうゆび指している。 「で、ちょっとさぁ~片付け手伝って欲しいなぁ~ってさ」 「そういう事かよ……」  そうシンは苦笑いした。
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