*…朧…* #2

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 自分の体の衰えを感じながら、シンは顔を洗いスーツに着替えた。  今日は亜紀に会う事が出来る。そう思うととても楽しみで、驚く姿を早くみたいと思った。 ――「細川先生ってスーツ着けると一段とかっこいいよねぇ」  ホテルのロビー、真奈美はシンを上から下までじっくり見てそう呟いた。 「ははっありがと」 「いえいえ」  そして、全員でバスに乗り込み学校へと向かった。    全員体育館で待機となっていたためバスはそのまま体育館前へ。校長からそうするようにと言われたのだ。  全員を体育館へと案内したあと、シンだけが職員室に挨拶に向かう。  久し振りに帰ってきた学校は、なんだか懐かしい。  職員室に向かうなか数名の生徒にあったが、優と間違えられ、 「黒沢先生おはようございます」  と言われた。  気付かれないというのも、寂しいものである。 「えっ! 細川先生!!」  そう声が聞こえた、やっと気付いてくれたと声の主を探すと、そこには安藤あずさが立っていた。 「久し振り」  軽めの挨拶をすると、 「お久し振りです。ってなんで先生がここにいるんですか?」  そう物凄く驚いている。 「視察だよ。沖縄の生徒たちと昨日きたんだ」 「えっ!? そんなの聞いてないですよ」
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