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自分の体の衰えを感じながら、シンは顔を洗いスーツに着替えた。
今日は亜紀に会う事が出来る。そう思うととても楽しみで、驚く姿を早くみたいと思った。
――「細川先生ってスーツ着けると一段とかっこいいよねぇ」
ホテルのロビー、真奈美はシンを上から下までじっくり見てそう呟いた。
「ははっありがと」
「いえいえ」
そして、全員でバスに乗り込み学校へと向かった。
全員体育館で待機となっていたためバスはそのまま体育館前へ。校長からそうするようにと言われたのだ。
全員を体育館へと案内したあと、シンだけが職員室に挨拶に向かう。
久し振りに帰ってきた学校は、なんだか懐かしい。
職員室に向かうなか数名の生徒にあったが、優と間違えられ、
「黒沢先生おはようございます」
と言われた。
気付かれないというのも、寂しいものである。
「えっ! 細川先生!!」
そう声が聞こえた、やっと気付いてくれたと声の主を探すと、そこには安藤あずさが立っていた。
「久し振り」
軽めの挨拶をすると、
「お久し振りです。ってなんで先生がここにいるんですか?」
そう物凄く驚いている。
「視察だよ。沖縄の生徒たちと昨日きたんだ」
「えっ!? そんなの聞いてないですよ」
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