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ソファでくつろぐ2人。桜井はシンの視線に気付き。
「さっきから、俺の顔に何かついているわけ?」
そう運ばれてきたコーヒーを受け取りながらシンをにらんでいる。
「いや別に」
「じゃあ俺の事が好きなんだ?」
「別に」
言いたいことがあるなら言ってと、まだ睨んでくる桜井に。
「なんで不機嫌なんだ?」
と質問をぶつけてみた。秘書は気をきかしてか部屋からいなくなる。
「別に不機嫌じゃないよ」
「いや不機嫌だろ」
「うるさい」
さっきの事が関係しているのは、分かっていたが桜井の口から聞きたかったためシンは何もいわない。
「人の心を読むなよ」
深いため息をつき桜井はコーヒーを一気に飲み干した。
それにシンはクスッと笑ってしまった。
桜井があの2人の事を面白くないと思っているのは確かだ、でもどんな気持ちで面白くないのか、妹のような存在としてかそれとも……。
「あぁ~眠い」
そう言うと桜井はデスクの方へ行き、引き出しから書類を出すと。
「今日は徹夜だな……」
とぼやいた。シンはそんな桜井を横目で見ながら「コーヒーごちそうさん」と職員室に戻ったのである。
桜井はまだ何も話してくれないだろうと思ったからそうした。
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