*…朧…* #3

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 職員室に戻り、優の席の隣でシンは机にもたれ疲れた顔をしていた。 「なんか元気なくない? どうしたのぉ~シンちゃん」  シンの態度を見て相沢が顔を覗きこんでくる。 「別に……」  そっけなく答えると、 「こんな時は、絶対何かあったときだからぁ~。何があったか話してごらん。俺には隠せないよ」  とニヤニヤ笑っている。 「大したことじゃないし……」  話すような事ではないし、教えたくないため軽く流そうと思った。 「ってか次は体育の授業あるんだろ? 早く行った方が良いんじゃないか? 髪、ちょっと乱れてきてるぞ」  乱れてはなかったが、こうでも言わないと相沢はどっかに行ってくれそうになかった。 「まじ!? やばっ早くセットしなきゃだわ」  オカマの様に喋った後、相沢は足早に職員室から出ていった。いつもきっちり固めるため、気になるだろう。 「ふぅ~」  やっと解放されたと思ってると、 「初日からそんなんじゃ、明日大丈夫なわけ? 先が思いやられる」  優がボソッと呟いた。 「ほっとけ……」 「まったく」
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