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職員室に戻り、優の席の隣でシンは机にもたれ疲れた顔をしていた。
「なんか元気なくない? どうしたのぉ~シンちゃん」
シンの態度を見て相沢が顔を覗きこんでくる。
「別に……」
そっけなく答えると、
「こんな時は、絶対何かあったときだからぁ~。何があったか話してごらん。俺には隠せないよ」
とニヤニヤ笑っている。
「大したことじゃないし……」
話すような事ではないし、教えたくないため軽く流そうと思った。
「ってか次は体育の授業あるんだろ? 早く行った方が良いんじゃないか? 髪、ちょっと乱れてきてるぞ」
乱れてはなかったが、こうでも言わないと相沢はどっかに行ってくれそうになかった。
「まじ!? やばっ早くセットしなきゃだわ」
オカマの様に喋った後、相沢は足早に職員室から出ていった。いつもきっちり固めるため、気になるだろう。
「ふぅ~」
やっと解放されたと思ってると、
「初日からそんなんじゃ、明日大丈夫なわけ? 先が思いやられる」
優がボソッと呟いた。
「ほっとけ……」
「まったく」
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