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「やだ……」
彼女はどうしたい?
俺はどうしたい?
「ごめ……んなさ……い」
嫉妬が渦巻く。
「なぁ……優や相沢の事、好きなのか?」
亜紀は首を横に振った。
「ちがう。相沢先生や優先生の事は、好きだけど、先生を想う好きとは違う……」
じゃあ何故?
君は他の誰かにトキメイタ?
こんなにも、君の事を好きなのに……。
気づいたら亜紀を床に押し倒していた。力ずくでも自分の物にしたいと思ったのか……。
「亜紀、俺の事好きなんだろ?」
逃げない様に、亜紀の顔の横に手をつく。
「お前がもし、俺を忘れたとしても、俺がお前を忘れられない……だから、俺だけを見ろ」
勝手な言い分だ。そして、
「亜紀……お前は……寂しかったんだよな?」
勝手な解釈だ。彼女がそうだったら、まだ自分が救われる。そう思ってかけた言葉だった。
君なしじゃもう……ダメだと分かっているから、そうだと言って欲しかった。
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