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「んっ……はぁっ」
彼女の声で、少し思考がクリアになったとたん。自分のやっている事にドキドキと胸が騒いだ。
ヤバい……。
そう思いながら、亜紀の首筋をなぞると、ちょうどネックレスに触れた。どうにか、気持ちをそらしたくて、キスをしながらネックレスを片手で器用に外した。
そして、唇を離す。
「亜紀座って……」
限界に近かったが、良く踏みとどまったと自分で思う。亜紀の腕をほどいて座らせた。
向かい合う2人。
そして、シンはネックレスから指輪を取ると、ネックレスを亜紀にかけてあげた。
「右手」
そう呟くと彼女は言われた通りに右手を差し出した。
「もう、絶対に外すな」
そう薬指に指輪をハメる。
「せんせぇ……」
「返事は?」
「はずさない……」
それから、シンはまた口付けをする。甘い甘いキスを、自分との勝負だった。
左手を腰に回し、右手を頭の後ろに回し。
めちゃくちゃにしたい気持ちと、それ以上はダメだと止める気持ち。
それは激しくぶつかりあう。
「んっ……」
甘い甘いまるで密のように甘いキス。
よせ……。
そう叫ぶ心、だが体は彼女を欲していた。
きっと彼女は自分しか見えなくなる。このまま……。
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