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「ばかだな……」
亜紀の頭を優しくなで。
「断ったに決まってるだろ……俺が受けるとでも、思っているのか?」
そう聞く。亜紀が信じてくれないのは、自分に原因がある事は分かっていた。
一度、無くした信用は長い時間をかけてでしか、取り戻す事はできない。
洋子先生と一夜の過ちがあったこと、あれは亜紀には衝撃的過ぎたし、亜紀が信じられなくなるのも無理はないかもしれない。
結局、自分がしてしまったことが、自分の首をしめていた。
「でも、そう簡単に信じる事なんて出来ないよな……俺、亜紀の事裏切ってるし」
首を横に振る亜紀。彼女の気持ちが読めない。
「ごめんなさい……」
「なんで、亜紀が謝るんだよ」
そう言った後、シンは亜紀を優しく抱き締めた。
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