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とぶつくさ言っている。
「まぁまぁたまにしか会えないんだからさ」
「もっと危機感をもて」
弟の方がしっかりしているのかもしれないと思ったシンだった。
――そして、昼休み。
優からやっと返して貰った携帯。今更だが、朝来たメールに返信をした。
『ごめんだけど、体育館裏にはいけない』
と、すぐ返ってきたメールには、
『来てくれるまで待ってます』
の文字。
『本当にごめん』
意地でもいかないと決めていたが、
『亜紀の為ですか? それなら私、先生と亜紀の事ばらします』
ドクンと心臓が大きくなった。まさか……この子に限ってこんな事はあり得ないと思ったが不安だ。
『本当にばらすつもり? 亜紀は友達じゃないのか?』
友達という立場を利用して、卑怯な手を使った。
『友達だけど、仕方ないです。先生が来てくれないなら』
どうやら本気らしい、シンは分かったとメールを送り仕方なく体育館裏へと向かった。
少し肌寒い風が頬を撫でる、これから何を言われるのか……体育館裏へ向かう足取りは重い。どんな事かは大体予想はついているのだが……。
「はぁ……」
ため息が出た。
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