*…朧…* #3

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 とぶつくさ言っている。 「まぁまぁたまにしか会えないんだからさ」 「もっと危機感をもて」  弟の方がしっかりしているのかもしれないと思ったシンだった。 ――そして、昼休み。  優からやっと返して貰った携帯。今更だが、朝来たメールに返信をした。 『ごめんだけど、体育館裏にはいけない』  と、すぐ返ってきたメールには、 『来てくれるまで待ってます』  の文字。 『本当にごめん』  意地でもいかないと決めていたが、 『亜紀の為ですか? それなら私、先生と亜紀の事ばらします』  ドクンと心臓が大きくなった。まさか……この子に限ってこんな事はあり得ないと思ったが不安だ。 『本当にばらすつもり? 亜紀は友達じゃないのか?』  友達という立場を利用して、卑怯な手を使った。 『友達だけど、仕方ないです。先生が来てくれないなら』  どうやら本気らしい、シンは分かったとメールを送り仕方なく体育館裏へと向かった。  少し肌寒い風が頬を撫でる、これから何を言われるのか……体育館裏へ向かう足取りは重い。どんな事かは大体予想はついているのだが……。 「はぁ……」  ため息が出た。
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