*…涙の訳…*

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「亜紀さぁ~そんなに具合悪いのか? ってか何処が悪いんだ?」  相沢にそう聞かれ、シンは首をかしげ。 「はっ?」  と相沢を見た。それでシンが亜紀が具合の悪いことを知らないだろうと、 「ん~SHRも出てないし、保険室で休んでるみたいだからさぁ」  と教えてくれた。亜紀の具合が悪い事を知らなかったシンは、不満顔だ。 「昨日の夜は連れ回しちゃったし、寝不足かな?」  そう相沢はいうと、鼻と口の間でペンをはさみ。両手を頭の上にのせながら、椅子の背もたれのスプリングをギコギコ言わせている。 「相沢、迷惑」  片耳を塞ぐしぐさをしながら、シンは嫌そうににらんだ。  それにしても亜紀は何処の具合が悪いのだろうか。すぐにメールを送る。 『体調わるいのか?』  と。
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