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「ぷぷっ」
いきなり聞こえてきた笑い声に、振り返るとそこにはお腹を抱えて笑っている相沢の姿。
「お前……」
「えへっ」
そして相沢は走って逃げていった。
追い返される事を知っていたんだろう、本当悪趣味だ。さっき優しい奴だと言った事は撤回しようと、シンはそのまま授業に向かった。
亜紀のクラス、もちろん亜紀の姿はない。
物足りなさ、なんというか昨日より少し気持ちが上がらない。気持ちを切り替えるために、大きく深呼吸した。
なんとか4限目を終える、携帯を取り出しメールを打った。
『あやこ先生に帰されたよ』
とそろそろ返事が返ってきてもいいころだろう。優と職員室に戻り相沢も加わり弁当を食べながら返事を待った。
「シン教科書一冊足りないんだけど……」
そう優に言われて、教室に忘れて来たんだと、優に謝った。
「しっかりしてよ……シンの気持ちも分からなくはないけど、公私混同はいけないよ」
と言ってくる。
「わかってるよ。教科書とってくる」
と言うと、シンは職員室からいなくなった。
「重症だね……」
「いや末期だにゃあれは」
そう言い相沢と優はケラケラ笑っていた。
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