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――校長室に着き、いつもの様にソファでコーヒーを飲みながら寛いでいた。
桜井も作業の手をとめてコーヒータイムだ。
「細川さぁ、今日飲みに行かない?」
「お前はほんとにお酒が好きだな」
「うまいからね、でどう?」
シンは別に予定もなかったため、桜井の誘いに乗った。
「よしっ! これで仕事も頑張れる」
という桜井を見て、思わず笑みがこぼれた。
それから二人は公務をまじめにこなし、夜は真奈美の家の居酒屋で飲むことにした。
最近真奈美は、あまり居酒屋の方には降りてこない。シンたちが来ても、前は顔を見せにきたり一緒にジュースを飲んだりしていたが、なんでか最近さっぱりだ。
桜井と話しをしている姿も最近見ないし、二人はケンカでもしているのか話しをふってみるが、二人はいつも話しをそらす。
あまり干渉しないようにしようと思うが、気になってしまう。
「あぁ~うまい」
ビールをゴクゴク飲み、カウンターにゴトっとグラスを置いた桜井は、大将と野球の話しをして盛り上がっている。
シンも話しを聞きながら、ビールを喉へと流し込んでいた。
いつもと何か違うと桜井を観察していると、やはりビールを飲むピッチが早い。
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