*…寒い冬…* #2

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 桜井は和輝が通った事に気づかなかったみたいだ。 「おいっ桜井」  もう眠ってしまいそうな桜井を肘でつつくと、 「んぁ~? なに?」  あまり機嫌はよろしくない。 「機嫌悪いな」  そういうと桜井は一度シンを睨み、 「別に……」  とまたビールに口をつけた。 「何かあったわけ?」 「……」  ここまで態度にだされると、聞かないのも変な感じがして、シンは聞いてみたが、桜井は黙ってしまった。  どうしたものか。  1分程黙っていた桜井はため息をつくと。 「ムカつくんだよ」  と一言。 「何が?」 「真奈美……」 「やっぱり喧嘩?」 「……」  また黙る桜井は、眉間に皺をよせ。 「喧嘩してんのか良くわかんねぇ~」  といい目を閉じた。そのまままた時間が過ぎる、何を考えてるのか、全くわからない。  すると真奈美が降りてきた、そしてシンたちを見つけると、 「まだ居たんだ」  とまたジュースを物色している。桜井は目を閉じたまま、動かない、眠ってしまったんだろうか。 「酔っ払ってんの?」  という真奈美に反撃しないところを見ると、眠ってしまったんだろう。
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