30人が本棚に入れています
本棚に追加
「というか、最近あの男と一緒に居すぎだろ?」
と真奈美を睨む桜井。
「あの男じゃない、ちゃんと和輝って名前ある」
「それは知ってますけど、何? 俺に許可なくつきあってるわけ?」
真奈美は信じられないという顔で桜井を見ると、
「付き合ってない。ってかなんでサクの許可を得ないといけないわけ? 意味わかんない」
このままでは本当に喧嘩してしまいそうだ。
「何がなんでもだ」
「意味不明、バッカじゃない」
「バカとはなんだ」
「まぁまぁ二人共落ち着け」
シンが止めなかったら、二人とももう噛みついてしまいそうだ。
「なんで仲良く出来ない訳?」
黙りこくる二人にシンは、
「あのさ、二人で良く話し合ったら? 冷静にね、俺はここで待ってるから」
また黙る二人に、
「早くいってこいよ」
そう桜井を肘でこづくと、桜井はダルそうに立ち上がり、
「真奈美、細川がそういうしお前の部屋で少し話そう」
というと、真奈美は黙って頷き、桜井の後を追っていった。
カウンターに一人取り残されたシンは、ため息をつき追加のビールを頼んだ。
最初のコメントを投稿しよう!