*…寒い冬…* #2

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 桜井が真奈美を大切にしている事を、シンは十分過ぎる程わかっている。  桜井の気持ちがどんなものなのかは良くわからないが、最近真奈美に対する気持ちが微妙に揺らいでいるような気がした。  姉御さんを重ねてしまうと前に言ってはいたが、今は真奈美自身を見ているんじゃないかと。 間違いなく恋に近い感情を抱いているんじゃないか。  まぁ憶測でしかないが、そんな気がしていた。 「はい、ビール」  大将がビール片手に戻ってきた。そして桜井がいないことに気づき、どこに行ったのか聞いてきた。  シンは、真奈美の部屋に少し話しをしに行った事を伝えると。 「最近、なんだか仲悪かったからなぁ。 仲直りかぁ」  と大将は笑顔だ。 「そうみたいですね」  シンがビールに口をつけると、 「でもまた明日には、喧嘩してるんだろうなぁ。  仲が良いのか悪いのか」  といいながら、嬉しそうに話す大将をみて、 「喧嘩するほど仲が良いですからね」  とシンは笑っていた。
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